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不動産登記について
登記は司法書士へ依頼しましょう①

2021.07.08

 

先日、「個人が抵当権者である抵当権の抹消登記をお願いしたいのです。」とのご相談を頂きました。

 

 

 

早速ご来所頂きお話を伺ったところ、

実は自分で登記しようと試みたが結局出来なかったとの事で、

登記申請の取下げ後の書類も一緒にお持ち頂いておりました。

 

 

 

書類を確認するとどうもひっかかる。

 

 

 

「これはご自身で作成されたものですか?」と尋ねたところ、

元々は知り合いの行政書士に相談しており、

書類だけ作ってあげると言われハンコを押しただけとの事でした。

もちろん有料です。

 

 

 

これは「非司行為」といって、司法書士でない者が司法書士業務を行うことを言い、

立派な犯罪であり違法行為です。

 

 

 

行政書士は会社の議事録や定款の作成はその業務の一つですので、

会社設立や役員変更などその延長線上の商業登記の非司行為はあると聞いておりましたが、

抵当権の抹消登記などおそらく何らの経験も無い分野までタッチしている方がいるとは驚きました。

 

 

 

しかし、それが言いたいのではありません。

 

 

 

抵当権を抹消するには抵当権の設定登記をした際の「登記済証(登記識別情報)」と呼ばれる書類が必要です。

自宅を購入した際には「登記済権利証」と呼ばれる書類が交付されますが、

こちらは聞いた事がある方は多いと思います。

内容は同じで、自身が「所有者だ。」「抵当権者だ。」「地上権者だ。」といったことを証明するものです。

 

 

 

このケースはこの登記済証が無かったのですね。

この場合は「事前通知」もしくは司法書士か弁護士による「本人確認情報」が必要になります。

 

 

 

・事前通知とは、登記済証が提供されないで申請手続きがなされたとき、その登記が登記名義人本人の意思に基づいて申請されたのかを確認するため、法務局から登記済証を提供すべきであった登記義務者に「こういう内容の登記が申請されているが間違いないか。」という旨の通知が届きます。それに実印を押印して送り返すことによって手続きが進行するというものです。

登記官側で確認したうえで登記手続きを実行するための制度です。

 

・本人確認情報とは、登記申請をする際に登記済証を提出できない場合、資格者代理人(司法書士、弁護士)によって提供される申請人が登記申請権限のある登記名義人であることを確認できる事項が記載されている情報(書面)のことです。

 

 

 

このケースでは書類を作成しているのは行政書士です。

本人確認情報は作成できないので必然的に事前通知が選択されます。

登記申請書は通常の抵当権抹消と同じですので、

書籍を参考に申請書を作成し登記申請したのだと思います。

 

 

 

登記申請後、法務局から補正(登記申請に不備がある)連絡がありました。

何故でしょう。

少し長くなりましたので続きは次回に。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉