2025.04.23
「うちは仲がいいから大丈夫」
「財産もそんなにないし、遺言なんて必要ないでしょ」
そうおっしゃる方はとても多いです。
ですが、相続をきっかけに、それまで穏やかだった家族の関係が変わってしまうことがあるのも現実です。
実は、「相続」に関する相談は年々増えていて、ちょっとした行き違いが大きなトラブルに発展するケースも珍しくありません。
今回は、そんな「もしものとき」に備えるために、司法書士がどんなサポートをできるのか、そして実際にあったご相談のエピソードをご紹介しながら、「遺言書って、実はとっても大事なんですよ」というお話をしていきます。
💬 こんなご相談がありました
ある日、ご年配のご夫婦が相談にいらっしゃいました。
「うちは子どもがいないから、兄弟たちに財産がいくことになると思う。でも、長年一緒に頑張ってきた妻に、なるべく多く残したいんです」とご主人。
実は、子どもがいない場合、夫婦の一方が亡くなると、残された配偶者と兄弟姉妹が相続人になります。
お互いにあまり交流のない兄弟と話し合いをしなければならなくなり、精神的な負担になることも…。
そこで、私たちはご主人の想いをきちんと形にするため、公正証書遺言の作成をサポートしました。
公証役場とのやり取りも代行し、無事に「奥様が安心して暮らせるように」との想いが反映された遺言書が完成。
その数年後、ご主人が亡くなり、奥様から「本当にあのとき相談して良かった」と感謝の言葉をいただきました。
📝 遺言書って、なにを書くもの?
遺言書というと「大金持ちが書くもの」というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
むしろ、**「大きな財産じゃないからこそ、分け方で揉めやすい」**という現実があります。
遺言書では、こんなことが決められます:
- 財産を誰にどれだけ渡すか(預貯金、不動産、株など)
- 誰に管理を任せるか(遺言執行者の指定)
- 特定の人に感謝の気持ちを込めて何かを渡す など
書くことで、自分の意思をきちんと伝えることができますし、残されたご家族が「これでいいのかな…」と迷うことも減らせます。
👩⚖️ 司法書士がお手伝いできること
私たち司法書士は、遺言書の内容のご相談はもちろん、
書類の準備や、公正証書遺言の手続き、公証人とのやり取りなど、難しいところをしっかりサポートいたします。
他にもこんなサポートができます:
- 相続人の調査(戸籍集めなど)
- 不動産の名義変更(相続登記)
- 遺産分割協議書の作成
- 家族への説明やアドバイス など
法律の専門用語をなるべく使わず、やさしい言葉でお話しすることを心がけていますので、「こんなこと聞いてもいいのかな?」という疑問も、どうぞ遠慮なく聞いてくださいね。
🌱 まとめ:いつかじゃなく、“今”がそのときかも
遺言書は、「今すぐ書かないといけない!」というものではありません。
でも、「書いておけば良かった」と後悔する方は、実際にたくさんいらっしゃいます。
あなたの大切な想いを、きちんと形にするお手伝いができたら嬉しいです。
まずはちょっとしたご相談からで大丈夫です。
「遺言ってなに?」「相続ってなんだか難しそう」——そんなところから、一緒に考えていきましょう。