ブログ

「初めての相続手続、何から手をつければいいのか…」

「家族の為、遺言書を残したいけど、どうすれば…」
そんなあなたの悩みを解決!!
当事務所が丁寧に分かりやすくサポートします。

「相談したいんだけど、どんな人が対応するんだろう」

こんな考えをお持ちではないでしょうか?
現在応援させて頂いている約半数の方は、
以前応援させて頂いた方々からのご紹介です。
みなさんも安心してご相談下さい。

「初めての会社設立、何をどうすればいいのか」

「企業法務についてもっと気軽に相談したい」
当事務所は自分スタイルの起業を応援します。
資本金1円から、取締役1人から従業員30人未満など
小さな会社専門です。

「成年後見制度とはどのような制度だろう」

「一人暮らしで身寄りがいない、頼れる人がいない…」
一人で悩まないで下さい!!
あなたに合った最適なプランを一緒に探しましょう。
ブログ

2026.07.23

 

「借金を減額できるか知りたい」

そんなときに、インターネット上の「借金減額シミュレーター」や「借金減額診断」を利用する方も多いのではないでしょうか。

簡単な情報を入力するだけで利用できるため、債務整理について考えるきっかけとして便利なサービスです。

一方で、こうしたシミュレーターの中には、インターネット広告会社が運営しているものもあります。

 

 

利用者にとっては無料でも、広告会社にとっては、債務整理を検討している方を専門家につなげるための広告媒体という側面があります。

その結果、一人の相談者を紹介することで、紹介先から高額な広告費や紹介料が支払われる仕組みになっている場合もあります。

このような仕組み自体が直ちに問題というわけではありません。

ただ、相談者にとっては、広告費や紹介料が最終的にどのような形で債務整理の費用に影響しているのか、分かりにくい場合があります。

そのため、シミュレーターを利用した後に相談の案内を受けた場合でも、そのまますぐに依頼を決める必要はありません。

 

 

債務整理を依頼する際には、

①どの手続を行うのか

②費用の総額はいくらか

③追加費用が発生する可能性はあるのか

といった点を、契約前に確認しておくことが大切です。

 

 

借金減額シミュレーターは、借金問題について考えるきっかけとして利用することができます。

ただし、表示された結果や広告の内容だけで判断せず、費用や手続について十分な説明を受け、納得した上で依頼先を選ぶことが、安心して債務整理を進めるための大切なポイントです。

 

 

2026.03.27

 

後払いサービスの利用増加と債務整理

最近、債務整理のご相談では、いわゆる「後払い(BNPL)」サービスの利用が増えています。
代表的なものとしては、

Paidy
メルペイ(メルペイスマート払い)
バンドルカード(ポチっとチャージ)
atone
NP後払い
後払い.com
Kyash
ファミペイ(翌月払い)
LINE Pay(後払い機能)

などがあります。

スマートフォンだけで簡単に使えるため、
気づかないうちに利用額が増えてしまうケースが目立ちます。


後払いサービスは債務整理の対象になるか

結論からいうと、後払いサービスも債務整理の対象になります。

これらのサービスは形式上は「立替払い」ですが、
実質的には信用に基づく取引(与信)であり、
利用者は後日支払義務を負うため「債務」として扱われます。

そのため、任意整理、個人再生、自己破産いずれの手続においても、他の借入(消費者金融・クレジットカード)と同様に整理可能です。


実務で多い注意点

後払いサービス特有の注意点として、次のようなものがあります。

① 利用先が分散している
複数アプリにまたがって利用しているケースが多く、全体像を把握しづらい

② 少額の積み重ね
1回あたりは少額でも、合計すると大きな債務になる

③ 本人が債務と認識していない
「借金ではない」という認識のまま利用しているケースが多い


債務整理を検討する際のポイント

後払いサービスを利用している場合は、以下の整理が重要です。

①利用しているサービスの洗い出し

②未払残高の確認

③支払期日の把握

これを行わないと、手続後に未整理の債務が残る可能性があります。


まとめ

後払いサービスは手軽で便利な反面、
利用状況を把握しづらく、債務が膨らみやすい特徴があります。

そして、これらもすべて債務整理の対象になります。

「クレジットカードではないから対象外」「少額だから大丈夫」と思っていても、
積み重なると大きな負担になることがあります。

気になる点があれば、早めにご相談ください。

 

 

2025.10.21

 

こんにちは。司法書士の福嶋です。
今回は、破産した会社名義の根抵当権が登記簿上に残っている場合の、抹消手続きと訴訟対応についてお話しします。


■ 事案の概要

相続のご相談に来られたAさんが持参した登記簿を確認したところ、「日本不動産ローン株式会社」を根抵当権者とする登記が残っている状態でした。

Aさんの父が住宅ローンを組んでいた会社で完済しているとの事でした。

この時は「清算会社かな?」と思っていたのですが、かなり以前に破産手続を終結した会社でした。

さらに登記簿上には、同社名義の賃貸借仮登記も併存しており、これも不動産処分の支障となっていました。


■ 手続の経過

根抵当権の抹消登記を行うためには、通常、債権者(根抵当権者)の協力が必要です。
しかし今回は、債権会社が実体として存在せず、代表者や管財人にも連絡が取る事は出来ません。

このような場合、根抵当権抹消登記手続請求訴訟を提起することになります。

運よく本件の訴訟物の価額は、対象不動産の固定資産評価額を基準とした結果、140万円以下でした。
したがって、司法書士の代理権の範囲内(簡易裁判所管轄)で対応可能であり、私が訴訟代理人として提起する事となりました。


■ 特別代理人の選任申立て

 

被告である日本不動産ローン株式会社は、破産会社であり実体も存在しません。
このため、通常の訴状送達や公示送達では適切な手続が確保できず、今後の売却もありましたので、提訴と共に代表者の代わりに訴訟行為を行う特別代理人選任の申立てを行いました。

なお、候補者は知り合いの弁護士にお願いしました。

裁判所によりその先生が特別代理人が選任され、その代理人を相手として審理が進められました。

 


■ 結果と登記手続

訴訟の結果、請求が認められ、確定判決をもって根抵当権及び賃貸借仮登記の抹消登記を行いました。

長期間放置されていた登記の整理が完了し、不動産の円滑な売却・活用が可能となりAさんもとても喜ばれておりました。

登記簿上は存在していても、実際には債権者会社が消滅しており、登記が放置されることがあります。

中でも多いのは株式会社SFCG、株式会社商工ファンドの根抵当権でしょうか。

今回のケースと同様に破産が終結している会社です。

そのような場合でも、司法書士による訴訟手続と登記申請の一貫対応で解決できることがあります。

長年放置されている古い抵当権や根抵当権でお困りの方は、ぜひご相談くださいませ。

 

 

2025.08.28

 

こんにちは、司法書士の福嶋です。

非常に珍しいですが、合資会社から株式会社への組織変更や有限責任社員の持分譲渡のご依頼を立て続けに頂戴しました。

株式会社や合同会社と比べると、合資会社は数こそ少ないものの、今もなお存在する会社形態のひとつです。

司法書士として日々登記の相談を受ける中でも、「合資会社ってどういうもの?」「まだ設立できるの?」といった質問をいただくことがあります。

今回は、合資会社の基本的な仕組みや、現状について整理してみます。


合資会社の基本的な仕組み

合資会社は、無限責任社員有限責任社員が組み合わさった会社形態です。

  • 無限責任社員 … 会社の債務について、無制限に責任を負う

  • 有限責任社員 … 出資額を限度として責任を負う

この2つの社員が必ず存在することが、合資会社の大きな特徴です。


他の会社形態との違い

  • 株式会社:株主は有限責任、取締役が経営

  • 合同会社:出資者=経営者で、全員有限責任

  • 合名会社:社員はすべて無限責任

これらと比べると、合資会社は「リスクを負う社員」と「リスクを限定する社員」が混在している点で独特です。


合資会社の現状

実際には、合資会社の新設件数は非常に少なくなっています。理由としては、

  • 無限責任社員を置くリスクが大きい

  • 合同会社の登場により、使い勝手が良い会社形態が選ばれるようになった

といった点が挙げられます。

ただし、明治期から昭和初期にかけて設立された合資会社が、現在も商売を続けているケースもあります。地域の老舗企業や同族経営の事業に多く見られるのも特徴です。


司法書士が関わる場面

合資会社について司法書士が関わるのは、主に次のような場面です。

  • 合資会社の設立登記

  • 役員変更や社員の加入・退社の登記

  • 持分譲渡に伴う手続き

  • 休眠状態から清算・解散手続きへの移行

「合資会社だから特殊な登記が必要」というわけではありませんが、株式会社や合同会社に比べて馴染みが薄いため、制度理解を踏まえた対応が求められます。


まとめ

合資会社は、歴史のある会社形態であり、今もなお地域経済の中で生き続けています。新規に選ばれるケースは少ないものの、既存の合資会社に関する登記や承継、解散といった場面では司法書士の関与が欠かせません。

合資会社に関して「社員の変更」「持分の譲渡」「清算」など具体的な疑問がありましたら、専門家に早めにご相談いただくと安心です。

 

 

2025.06.26

 

相続が発生した場合、民法の規定通りの割合で相続人全員が相続するときは遺産分割協議をする必要はございません。

 

 

しかし妻の単独名義にしたいなど、民法の規定と異なる割合で相続登記をするには、相続人全員で遺産分割協議をしなければなりません。

遺産分割協議は法律行為ですので、相続人の中に未成年者がいる場合は、その代理人となる特別代理人の選任が必要になるのです。

 

 

令和4年4月1日に新民法が施行され、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。

したがって、現在18歳の方は成人ですので遺産分割協議に参加することができます。

しかし、18歳未満の未成年者は遺産分割協議に参加することができません。

 

 

親権者である親は未成年者の法定代理人ですが、親子間で遺産分割協議をする場合、親が子の代理人となるとお互いの利益が相反し不当な結果を招く恐れがあります。

ですから未成年者のために特別代理人の選任を家庭裁判所に申立てなければならないのです。

 

 

特別代理人は、本人との間に利害関係がない人であれば誰でもなることができます。

法定相続人以外の親族がなる場合が多いですが、未成年者に不利益がないようにしなければなりません。

 

 

未成年者の相続分が法定相続分未満など未成年者が不利益を被るような内容の遺産分割協議では、家庭裁判所は特別代理人の選任を認めないことが原則です。

特別代理人の選任をせずに単独名義にしたい場合は、未成年者が成人になるのを待ってから遺産分割協議をすることも可能ですが、令和6年4月1日から相続登記が義務化されるので長期間相続登記ができない場合は注意が必要です。

 

 

このようなケースは意外にも多くあり、裁判所へ申立て等で時間を要しますので、お困りの際にはお気軽にご相談下さいませ。

 

 

2025.04.23

 

「うちは仲がいいから大丈夫」
「財産もそんなにないし、遺言なんて必要ないでしょ」

そうおっしゃる方はとても多いです。
ですが、相続をきっかけに、それまで穏やかだった家族の関係が変わってしまうことがあるのも現実です。

実は、「相続」に関する相談は年々増えていて、ちょっとした行き違いが大きなトラブルに発展するケースも珍しくありません。

今回は、そんな「もしものとき」に備えるために、司法書士がどんなサポートをできるのか、そして実際にあったご相談のエピソードをご紹介しながら、「遺言書って、実はとっても大事なんですよ」というお話をしていきます。

 

💬 こんなご相談がありました

ある日、ご年配のご夫婦が相談にいらっしゃいました。
「うちは子どもがいないから、兄弟たちに財産がいくことになると思う。でも、長年一緒に頑張ってきた妻に、なるべく多く残したいんです」とご主人。

実は、子どもがいない場合、夫婦の一方が亡くなると、残された配偶者と兄弟姉妹が相続人になります。
お互いにあまり交流のない兄弟と話し合いをしなければならなくなり、精神的な負担になることも…。

そこで、私たちはご主人の想いをきちんと形にするため、公正証書遺言の作成をサポートしました。
公証役場とのやり取りも代行し、無事に「奥様が安心して暮らせるように」との想いが反映された遺言書が完成。

その数年後、ご主人が亡くなり、奥様から「本当にあのとき相談して良かった」と感謝の言葉をいただきました。

 

 

📝 遺言書って、なにを書くもの?

遺言書というと「大金持ちが書くもの」というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
むしろ、**「大きな財産じゃないからこそ、分け方で揉めやすい」**という現実があります。

遺言書では、こんなことが決められます:

  • 財産を誰にどれだけ渡すか(預貯金、不動産、株など)
  • 誰に管理を任せるか(遺言執行者の指定)
  • 特定の人に感謝の気持ちを込めて何かを渡す など

書くことで、自分の意思をきちんと伝えることができますし、残されたご家族が「これでいいのかな…」と迷うことも減らせます。

 

👩‍⚖️ 司法書士がお手伝いできること

私たち司法書士は、遺言書の内容のご相談はもちろん、
書類の準備や、公正証書遺言の手続き、公証人とのやり取りなど、難しいところをしっかりサポートいたします。

他にもこんなサポートができます:

  • 相続人の調査(戸籍集めなど)
  • 不動産の名義変更(相続登記)
  • 遺産分割協議書の作成
  • 家族への説明やアドバイス など

法律の専門用語をなるべく使わず、やさしい言葉でお話しすることを心がけていますので、「こんなこと聞いてもいいのかな?」という疑問も、どうぞ遠慮なく聞いてくださいね。

 

 

🌱 まとめ:いつかじゃなく、“今”がそのときかも

遺言書は、「今すぐ書かないといけない!」というものではありません。
でも、「書いておけば良かった」と後悔する方は、実際にたくさんいらっしゃいます。

あなたの大切な想いを、きちんと形にするお手伝いができたら嬉しいです。

まずはちょっとしたご相談からで大丈夫です。
「遺言ってなに?」「相続ってなんだか難しそう」——そんなところから、一緒に考えていきましょう。

 

 

2024.12.17

 

債務整理の「二次被害」をご存じでしょうか

債務整理をしたにもかかわらず、以前よりも生活が苦しくなってしまう――。
近年、このような「債務整理の二次被害」が問題となっています。

インターネット上には、「借金減額シミュレーター」「借金が減額できる」「国が認めた借金救済制度」など、債務整理を勧める広告が数多く見られます。

もちろん、債務整理は借金問題を解決し、生活を立て直すための大切な手段です。しかし、相談者の収入や家計、借入総額、資産、今後の生活見込みなどを十分に確認しないまま、安易に任意整理を選択してしまうと、かえって生活が苦しくなることがあります。

例えば、本来であれば自己破産や個人再生を検討すべき状況であるにもかかわらず、無理な返済額で任意整理を行った結果、毎月の返済を続けることができなくなり、再び滞納や借入れを繰り返してしまうケースです。

 

 

なぜ「任意整理」に誘導されるのでしょうか

任意整理は、裁判所を利用する手続きと比較すると手続きが比較的簡易であり、一定の条件のもとで返済計画を立てやすいという特徴があります。

その一方で、事務所によっては、相談者の生活状況を十分に検討することなく、任意整理を前提として手続きを進めてしまうケースもあるようです。

また、債権者への返済とは別に、長期間にわたる支払い代行や事務手数料などの負担が発生する場合もあります。

当事務所にも、他の事務所で任意整理をしたものの、「毎月の返済が苦しい」「説明を十分に受けていない」「事務所に相談しても十分に対応してもらえない」「専門家とほとんど話をしていない」といったご相談が寄せられています。

中には、専門家本人と直接話をする機会がほとんどなく、事務員とのやり取りだけで手続きが進められていたというケースもあります。

 

 

債務整理で大切なのは「生活再建」です

債務整理の目的は、単に借金を整理することではありません。

借金を整理した後、無理なく生活を続けていける状態をつくること。
これこそが、債務整理において最も大切なことだと考えています。

そのためには、現在の借入状況だけではなく、収入、毎月の生活費、家族構成、所有している財産、今後の収入の見込みなど、相談者の生活全体を把握したうえで、どの手続きが適しているのかを慎重に判断する必要があります。

任意整理をしても返済を続けながら生活していくことが難しいのであれば、自己破産や個人再生を検討する必要があります。

また、失業や病気などによって収入そのものが不足している場合には、債務整理だけで問題を解決しようとせず、利用できる公的な支援制度についても検討する必要があります。

 

 

専門家との十分な相談が重要です

債務整理は、一人ひとり事情が異なります。

借金の金額が同じであっても、収入や家族構成、生活費、資産、今後の収入見込みなどによって、適切な解決方法は変わります。

だからこそ、広告の内容だけで手続きを決めるのではなく、実際に専門家から十分な説明を受け、ご自身の生活状況に合った方法を選択することが大切です。

当事務所では、債務整理を「借金を減らすためだけの手続き」と考えるのではなく、その先にある生活再建を見据えてご相談をお受けしています。

多重債務や毎月の返済にお悩みの方が、一日も早く借金の不安から解放され、安心して生活を立て直すことができるよう、一人ひとりの状況に応じた解決方法をご提案いたします。

「毎月の返済が苦しい」
「任意整理をしたけれど返済を続けるのが難しい」
「どの債務整理が自分に合っているのかわからない」

このようなお悩みがございましたら、お一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

 

 

2024.07.26

 

日経平均株価は高位置で推移しておりますが、収入が減った等の事情から、借金の返済が難しくなった方のご相談がじわり増えてきています。

 

 

今後の生活はどうしよう、勤務先の経営状態が悪化して収入が減ってしまった、どうしても借金の返済をする経済的余裕がない等さまざまな不安を抱えて、ご相談にいらっしゃいます。

借金に至った経緯、原因は一人ひとり異なります。

 

 

当事務所では依頼者様一人ひとりにあった解決方法を提案し、問題解決に努めて参ります。

費用面での心配もあるかもしれません。

当事務所では契約前に手続料金の総額を提示し、納得していただいた上で契約を行っています。

費用が高額になってしまう返済代行も任意でご依頼頂けます。

 

 

相談することは非常に勇気がいることです。

電話が苦手という方は、ホームページの問い合わせフォームからお問い合わせください。

解決策は必ずあります。

一人で悩まず、まずはご相談ください。

 

 

2024.03.01

 

認知症になって判断能力が低下すると、お金を預金口座から下ろせなくなったり、不動産の売却がスムーズに行かなくなる事もあります。

 

それらに備えて、判断能力がしっかりしているうちにお金や不動産などの財産を家族に託して、管理などを任せる手続きがあります。

 

このような家族に信託する財産管理の手続きは民事信託もしくは家族信託とも呼ばれています。

 

 

 

例えば、親がお金を自分の子に信託したとします。

 

信託したお金は子が信託用の口座で管理できますので、その後、親が認知症になって判断能力が低下したとしても、子が引き出して親の生活費・医療費・施設費・介護費などの支払いのために使うことができます。

 

信託口座ではなく子が自身の口座、もしくは親自身の口座で金銭を管理していた場合、「親のためにしか使えない」と使いみちを限定したとしても、周りの人間にはそれが分かりません。

 

それを分かるようにするのが信託という仕組みです。

 

子に渡される金銭は、「親のためにしか使えない」という特徴をもち、言ってみればお金に色をつけるわけです。

 

将来、子が亡くなった場合でも、この金銭は子の遺産とはなりませんし、子が破産した場合でも、差し押えの対象にはなりません。

 

 

 

また、親の不動産をあらかじめ子に信託しておけば、その後、親の判断能力が低下しても、不動産の売却は子が手続きできます。

 

なお、不動産の売却代金は子が受け取って信託用の口座で管理しますが、子のものになる訳ではなく、親のために使うべきものです。

 

親が賃貸物件を持っているようなケースでも、判断能力が低下すると新たに賃貸借契約を結んだり、物件管理をしたりできなくなりますが、判断能力がしっかりしているうちに子に信託しておけば、その後の不動産の管理や賃貸借契約は子ができるようになります。

 

不動産の賃料などの利益は、子のものになる訳ではありません。

 

お金の管理は子が信託用の口座でしますが、そのお金は親のために使います。

 

 

 

以上のように、親の財産をあらかじめ子などの家族に信託することによって、将来、親が認知症などになったときのために備えておくことができます。

 

 

 

なお、信託では信託した財産の承継者を指定しておくこともできます。

 

例えば、初めに父親の財産を子に信託して、子は父親のために財産管理をしていたとします。

 

父親が、自分が亡くなった後の承継者は自分の妻(子からすると母親)にすると指定しておけば、父親が亡くなった後は、子は母親のために信託された財産の管理を続けていくということになります。

 

また、父親が亡くなった場合は、子は信託財産の管理を終了して母親に財産を渡すという指定も可能です。

 

このように、信託は認知症対策のほか、相続対策にも活用できます。詳しくは、当事務所までご相談下さいませ。

 

 

2023.11.25

 

2019年7月1日に施行された改正相続法により、「預貯金の仮払い」という制度が作られました。

今回は、この制度の内容を説明するとともに、活用方法についてもお話しいたします。

 

 

預貯金の仮払い制度とは、預貯金口座の相続に伴う出金手続を行う際、本来であれば法定相続人全員で行われる遺産分割協議に基づいて手続すべきところを、一部の相続人のみからでも出金手続が可能になる制度です。

預貯金の口座は、その名義人がお亡くなりになられた場合は凍結され、相続人全員の同意や遺産分割協議を経るまでは、入出金をすることはできなくなります。

しかし、葬儀費用等の支払いのためお亡くなりになられてから数日中に多額の現金での支払いが必要になるなどの不都合があったため、一定金額を限度として相続人の一人から被相続人名義の預貯金口座からの出金をできるようにしたことが、預貯金の仮払い制度の概要です。

 

 

では、実際にいくらまで出金できるのでしょうか。これは法律上決められており、次のABいずれか低い方の金額が上限となります。

A 死亡時点での預貯金残高×法定相続分(相続人の取り分)×3分の1

B 金150万円

具体的な事例に当てはめると、次のような計算式になります。

例1 預貯金残高 金300万円 相続人 子供二人(法定相続分は各々2分の1)

この場合には、次のように計算されるため金50万円が上限となります。

金300万円×(2分の1)×(3分の1)=金50万円 < 150万円

例2 預貯金残高 金1500万円 相続人 子供二人(法定相続分は各々2分の1)

この場合には、次のように計算されるため、例1とは異なり金150万円が上限となります。

金1500万円×(2分の1)×(3分の1)=金250万円 > 150万円

 

 

なお、預貯金口座が複数の金融機関に存在する場合には、この計算式は、各金融機関ごとに適用されることになりますので、複数の金融機関で手続をする場合、出金できる総額が金150万円を超える可能性もあります。また、仮払い制度を利用しても支出に対するお金が足りない場合、家庭裁判所で仮処分という別の手続を経ることで、法定相続分までの金額を出金できる可能性はあります。

 

 

仮払い手続の際に必要な書類関係についてですが、お亡くなりになられた方の戸籍謄本等(出生時から死亡時までの一連のもの)や、手続をされる相続人の方の印鑑証明書等、いくつかの公的資料が必要となります。この必要書類は、各金融機関ごとにその取り扱いが異なりますので、お手続をされる金融機関に問い合わせいただいてから取得されることをお勧めいたします。

 

 

また、仮払い制度を利用する際に、いくつかの注意点もあります。他の相続人と相談せずに手続ができてしまうため、後々トラブルが生じてしまったり、多額の借金の存在に後日気づいたけれども、相続放棄ができなくなってしまうという可能性もあります。

 

 

預貯金の仮払い制度は、相続手続をする際に活用すればとても便利な制度ではありますが、その利点だけでなく欠点もありますので、実際に制度を活用する際には、ぜひ、ご相談いただいてから手続されることをお勧めいたします。

 

 

1 2 3 5