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2021.05.10

 

当事務所では遺産整理業務のご依頼をよく頂きます。

 

 

 

 

遺産整理業務とは、司法書士が遺産管理人(遺産整理業務受任者)として相続人様に代わり、相続に関する煩雑な手続きを全て一括でお引き受けする業務です。

司法書士法施行規則第31条において、司法書士の附帯業務として相続人からの依頼に基づき、遺産管理人として遺産整理業務を業として行うことができる旨が定められております。

 

 

 

 

そしてこの時必ず作成するのが法定相続証明情報です。

 

 

 

 

相続が発生すると、法務局での相続登記の申請をはじめ、金融機関、保険、年金など多くの窓口で相続手続をとることになります。

その際、これまでは、亡くなられた方と相続人の相続関係を証明する戸籍関係書類一式を各種窓口ごとに何度も提出する必要がありました。

 

 

 

 

平成29年5月29日に開始した「法定相続情報証明制度」は、法務局に戸籍関係書類一式とともに、相続関係を記載した一覧図(法定相続情報一覧図)を提出すると、登記官が確認して誤りがなければ、一覧図の写しに認証文を付した証明書を、無料で、必要な通数を交付するという制度です。

 

 

 

 

各種の相続手続において,この証明書を戸籍関係書類一式の代わりとして提出することで、複数の手続を同時に進めることができ、何より先方の担当者による戸籍の読み取りの時間が無くなるので大幅な時間短縮につながります。

 

 

 

 

制度施行当社は一部の金融機関や役所では、情報不足のため取り扱えなかった事もありましたが今ではそのような事態はおこりません。

むしろ今ではネット証券口座の相続では法定相続証明情報を要する場合もございます。

 

 

 

 

税務署への税務申告にも使えますので税理士からご依頼いただくこともございます。

まだまだ利用実績は少ないようですが、この法定相続証明情報取得のみのご依頼も頂いておりますので、ご興味がある方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡下さいませ。

 

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

 

 

2021.05.03

 

前回の続きです。

 

 

 

相続と自己破産についてですが、これはタイミングがとても重要です。
「いつ相続が発生したのか?」

「破産の手続きは開始しているのか?」

この2点が非常に重要なポイントとなります。

 

 

 

まず、相続が破産手続開始決定前に発生している場合は、たとえ自己破産の申し立ては済んでいる状態であっても自己破産を取り下げることで相続放棄は可能です。

もちろん破産の申し立てすら行っていない状態なら、はじめに相続放棄を完了させることで、一切の遺産を相続しないで済みます。

 

 

 

相続放棄した人は始めから相続人ではなかったことになります。
ですので、そのあとに自己破産をした場合も、遺産を取り上げられて債権者への弁済に回されるということはありません。相続放棄は身分行為なので、自由に行うことができるからです。

 

 

 

つまり、相続財産を受け取ることは出来ませんが、他の相続人には一切迷惑をかけないことになります。

 

 

 

これに対して残念な結果になってしまうのは、財産をとられてしまうと慌てて遺産分割協議を行い、自己破産予定者以外の他の相続人名義に相続登記や預貯金の変更等の相続手続きを行ってしまう事です。

 

 

 

これをやってしまうと、後で破産の手続きに入ったときに、破産管財人が「否認権」を行使することになります。否認権を行使されると、遺産分割協議が無効になって、破産者の共有持分が破産の手続きに組み込まれます。

つまり、財産隠匿により遺産が取り上げられることになってしまいます。

 

 

 

相続放棄の申述期間が経過している状態で自己破産の申し立てをするなら、下手に相続手続きなどせずに、ありのままの状態で申し立てをしましょう。破産を検討している相続人以外の方が実質的な所有者であれば、その不動産が破産の手続きに巻き込まれることはないかもしれません。

 

 

 

これに対し、破産手続開始決定後に相続が発生した場合、これが一番救われるパターンです。
破産手続開始決定後に破産申立人が得た財産は「新得財産」と呼ばれ、完全にその人が自由に処分できる財産となります。

 

 

ですので、破産手続開始決定後に相続が発生した場合は、相続人である破産申立人は、自由に遺産分割協議できますし、取得した遺産を自由に処分することもできます。もちろん破産の免責が決定すれば、自分の負っていた借金は帳消しになるので、支払う必要もありません。

 

 

 

そして、最も良くないケースは、自己破産申し立て後、開始決定を待っている状態で相続が発生しそのまま開始決定が出てしまう事です。

 

 

 

これはもう、ぐうの音も出ない状況で、破産管財人によって遺産の持分は相続財産に組み込まれ、各債権者へ按分弁済となります。

 

 

 

Aさんの場合も自己破産の申立までを行い、開始決定を待っている状態でしたので、非常に似た状況でしたが、相続が発生したとの連絡を受けて即、裁判所へ開始決定の有無を確認しました。

すると、まさにその当日の17時に破産開始決定予定でしたので、即日自己破産を取り下げる事が間に合いました。

 

 

 

その後は、相続放棄の申述を行い、兄弟名義に不動産の名義変更を行った上で改めて自己破産の申し立てを行い無事に免責決定がおりる運びとなりました。

 

 

 

これらの事象はその事務所の経験や知識に大きく左右されます。

自己破産、相続放棄でお悩みの方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡下さいませ。

 

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.04.26

 

住宅ローンの支払いが苦しくなり、約10年前に任意売却により不動産を売却したAさんが事務所に来所されたのは昨年末の事でした。

 

 

 

任意売却とは、住宅ローンを6か月以上滞納し、債権回収会社や保証会社に移ったあとにローンオーバーの状態で売却する方法です。

こうした状況を、法律用語では「期限の利益の喪失」とも言われます。

 

 

 

任意売却後に残った残金は約1000万円。

債権回収会社との交渉で毎月1万円ずつの返済をする事で合意し、以降毎月欠かさず返済してきました。

 

 

 

しかし、同居の父親の体調が悪化した事により将来を危惧し、当事務所に相談にお見えになられました。

改めて債権調査したところ、損害金を含めた債務総額は約2500万円。

それもそのはず、毎月1万円を返済したところで、年間140万円に及ぶ損害金が加算されるため、日を重ねるごとに債務は雪だるまのように膨らんでいくのです。

 

 

 

驚いたAさんは自己破産を決断し、裁判所へ申立てを行いました。

自己破産の流れとしては簡単に説明すると下記の通りとなります。

 

 

 

①自己破産の申し立て
書類をそろえて裁判所に破産を申し立てる手続きです。

②破産手続開始決定
申し立てを受けた裁判所が「破産の手続きに入ります。」という決定を出します。
ここから正式に破産手続きがスタートとなります。

③免責許可決定
裁判所が「借金を帳消しにします」という許可を出します。

 

 

 

①の申立てを終えてから約10日後、

②の破産開始決定を待っていた状態のときにAさんから父親が亡くなったとの連絡を受けました。

 

 

 

この場合皆さんはどう考えるでしょうか。

「自分が自己破産する事により、相続財産を取り上げられ他の相続人に迷惑が掛かってしまうのでは?」と不安になるのではないでしょうか。

Aさんも同じでかなり動揺されておられました。

 

 

 

ですが、相続人が自己破産する場合でも、

「相続放棄」をうまく使うことによって、

他の相続人に遺産を残すことができる場合があります。

 

 

 

少し長くなりましたので、続きはまた次回で。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.04.19

 

先日、コロナの影響により生活費に苦しんでおられた方より個人再生のご依頼を頂きました。

今月3件目のご依頼となります。

当事務所は個人再生に限らず、

多くの方より任意整理・自己破産といった債務整理のご相談を頂いております。

 

 

 

司法書士の業務は多岐に渡ります。

大部分を占めるのは不動産や商業法人等の登記業務。

そして、裁判所へ提出する書類の作成や供託も昔からの司法書士の業務です。

最近では成年後見や民事信託の分野で活躍されている先生方もいらっしゃいます。

 

 

 

債務整理ももちろん司法書士の業務となりますが、

業界内では登記こそが司法書士の保守本流の仕事であるとの風潮があり、

悲しいかな債務整理の業務は一段下に見られる傾向があります。

 

 

 

ですが、当事務所では債務整理の業務に積極的です。

これほど密にご依頼者様と触れ合え、

また、感謝いただける業務はなく、

そこに大きな遣り甲斐を感じるからです。

 

 

 

事務所を開設する前は機械的な仕事が大半で、

不動産を売買された事がある方なら何となくお分かりかと思いますが、

お客様から「お願いします。」の言葉はあっても、

「ありがとうございます。」といった言葉を頂いた事はほとんどなかったように思います。

 

 

 

ですので、最初におっかなびっくり債務整理に携わった方より頂いた感謝の言葉が凄く新鮮で嬉しかった事をよく覚えています。

 

 

 

これまでも、またこれからも債務整理は当事務所の大切な業務です。

借金や債務でお困りの方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談下さいませ。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.04.12

 

父が亡くなり、特に相続手続きをしないまま数年後に母が亡くなり、

相続人が兄弟2名だけとなった状態での相続登記のご依頼を頂きました。

 

 

 

本来、相続が発生した場合にはその時の相続人間で遺産分割を行い相続登記までをしなければいけません。

しかし、こういったケースは意外にもとても多く、実務では「数次相続」と呼ばれております。

では、相続手続き上でどのように相続登記をすればいいのでしょうか。

 

 

 

 

今回、お父様が亡くなられて順にお母様が亡くなっております。

この場合、お父様を被相続人として考えると、

母が4分の2・兄弟4分の1ずつの相続権を持っており、

母がその4分の2の相続権を持ったまま死亡したということは、

結果として兄弟二人が父の相続分を半々で取得したことになります。

 

 

 

では、単純に父の相続財産をそのまま二人が法定相続で取得することができるように思えますが、

相続登記手続き上は、その不動産を誰がどのような原因でどういった順で取得したのかを明示する必要があります。

原理原則では、父が死亡したことにより母4分の2、兄弟が各4分の1の登記を申請した後に、

母の4分の2の持分について兄弟で協議し名義を変更する形となります。

 

 

 

しかし、そのような方法を取ると相続登記に関する費用(登録免許税等)が余計にかかってしまうことになります。

 

 

 

こういったケースの場合、父母の相続をまとめて遺産分割してしまう方法を使います。

具体的には、一通の遺産分割協議書の中に父母の相続について記載する、

つまり、兄弟は「父親の相続人であると同時に、父親の相続人であった母親の相続人」という立場で遺産分割する事になります。

これであれば、直接父から兄弟へ名義変更することが可能ですし費用も手間もかからなくて済みます

 

 

 

ただし、これはあくまで兄弟で協議出来たから可能な方法となります。

いわゆる一人っ子の場合では、

父死亡後に母と子による遺産分割協議書が無ければ法定相続通りの2件の申請をしなければなりません。

登記研究という実務雑誌にそのような内容が掲載された後は、法務局でも実際そのような運用となっております。

 

 

 

遺産分割協議書とは文字通り2人以上で協議したもので、
権利が一人に帰属してしまった場合はその後協議はできず、
遺産共有関係を遡って解消することはできなくなるという理屈のようです。

 

ただ、実務レベルでも意外とあまり知られていないようですが、
遺産分割証明書を用いる事により一人っ子でも、
直接父から子への登記をする事は可能ですので、
お困りの際にはお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー
司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.04.05

 

先日、信託銀行が遺言執行者に就任している案件で、

その信託銀行より、

相続税の申告や各金融機関の名義変更等に必要な戸籍の収集と、

不動産の相続登記の依頼を頂きました。

 

 

 

信託銀行は遺言信託というサービスを提供していて、

「三井住友」「三菱UFJ」「みずほ」「りそな」の4行がその代表的な信託銀行です。

これから本格的な高齢化社会を迎えるにあたって各行注力している分野で、

テレビCMでもよくやっていますね。

 

 

 

遺言信託を簡単に説明すると、

信託銀行に遺言書を預ける、もしくはその作成時点から関与し、

相続のときに信託銀行に遺言執行者として財産の分配をしてもらうというサービスです。

 

 

 

ただ、信託銀行とはいえ何でも代行できるという訳ではなく、

各法律上の縛りで、

相続税の申告は税理士へ、

不動産の名義変更は司法書士へ依頼し、

それに伴う必要な戸籍の収集も併せて依頼する事がほとんどです。

その費用は当然、相続人や受贈者負担です。

 

 

 

また、遺言内容で相続人間で揉めそうな場合は、

簡単に遺言執行者の職を辞してしまいます。

 

 

 

信託銀行の役割は基本的に相続人との窓口です。

それでいて報酬は非常に高額です。

当事務所の報酬規程より百万円単位で高額となるのはよくある事です。

 

 

 

だったら最初から弁護士、司法書士、税理士などに、

遺言作成と執行者への就任を依頼した方がよっぽど経済的だと思うのです。

遺言執行者の役割はあくまで遺言の執行ですので、

その着地点は基本的に同じで異なるのはその報酬部分です。

 

 

 

もちろん信託銀行というネームバリューと、

大手企業に対する圧倒的な安心感は、

当事務所のような一事務所に対抗できる術はありません。

ですが、実際に遺言者様やその相続人様と接する「人」その者であれば、

知識や対応等、当事務所でも絶対負けていないと自負しております。

 

 

 

また、後日ブログで紹介したいと思いますが、

自筆証書遺言の保管制度も始まり、

遺言は以前よりずいぶん身近なものとなってきております。

 

 

 

遺言は残された家族への「最後の贈り物」です。

遺言作成をお考えの方はまずは一度お気軽にご相談下さいませ。

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー
司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.03.29

 

当事務所では債務整理のご相談は毎月多くの方より頂いております。

 

 

 

借金相談の中で一番要望として多いものは、

家族や勤務先など周囲の人に知られたくないというものです。

それが理由で誰にも相談することができず、

結局ズルズル債務を引きづっておられる方は非常に多いです。

 

 

 

債務整理は主に3つのパターンがあり、

任意整理・個人再生・自己破産のうち、

その方の生活状況やどの手段をとるかによって異なりますが、

ご家族に知られず債務整理することは充分可能です。

 

 

 

そしてまた、勤務先に知られることに関しては、

きちんと対策をする事によりその可能性は更に少なくなる、

というよりほとんど無いと言えるかもしれません。

 

 

 

もちろん、車のローンを債務整理した場合は原則車を引き揚げられるので、

こういった場合や、家族その人が保証人になっているケースなどは、

家族に知られずに債務整理することは難しいかもしれません。

 

 

 

ご相談頂き、雑談も含めてきちんとお話をお伺いし、

様々な選択肢の中から相談者の希望に一番近いご提案をさせて頂いております。

家族に話すかどうか、車を残すか、住宅はどうするか、職場には話さないですむのかなど、

一人で考えてもわからないことばかりで辛いだけだと思います。

 

 

 

債務整理とは借金を0円にすることが目的ではなく、

生活を再建させることがその目的だと考えております。

 

 

 

もし、借金のことで少しでも不安があれば、お早めにご相談ください。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー
司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.03.22

 

法務局から「長期間相続登記等がされていないことの通知」が届きましたが、
「これは一体何でしょうか?」とのご相談を頂きました。

 

 

法務局は「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」
という舌を噛みそうな法律に基づいて調査を行い、
土地の所有者が亡くなっているけれども、
その後も長期間にわたり相続登記等がされていないことが判明した土地について、
土地の所有者の法定相続人に対して相続登記をしてもらうために、
「長期間相続登記等がされていないことの通知」を送付しています。

 

 

「長期間相続登記等がなされていないことの通知」が届いた場合、
対象土地の相続人の一人になっているというわけです。

 

 

この法務局による相続人の調査に私も関わっております。
いつもとやり方が違う上に、
期限など法務局にあれこれ指示されるので非常に面倒でした。

 

 

通知を受け取り相続登記手続きを検討される場合は、
土地を管轄する法務局で、
土地の登記事項証明書と、
被相続人の法定相続人の一覧図(法定相続人情報)を取得してください。

 

 

相続登記をする場合に必要となる戸籍一式が原則不要となり、
正直この点はかなりラッキーです。

 

 

ただ、あくまで相続人の確定までですので、
法定相続人が複数いる場合は、
対象土地を法定相続人間で誰がどのように相続するのか、
話し合っていただく遺産分割協議等が必要となります。

 

 

ご自身での手続きが難しいと感じた場合は、
相続登記の専門家である当事務所にご相談ください。

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー
司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.03.17

 

休眠会社のみなし解散についてのご相談を頂きました。

 

 

みなし解散とは、実体のない会社として登記官の職権により解散の登記が行われること。

会社が解散手続きをしていないのにもかかわらず、解散したものとみなされるため、

この職権による解散は「みなし解散」と呼ばれます。

 

 

《みなし解散の登記がされる会社》

①12年以上登記がされていない株式会社で、公告から2か月以内に役員変更等の登記又は事業を廃止していない旨の届出をしていない会社

②5年以上登記がされていない一般社団法人又は一般財団法人で、公告から2か月以内に役員変更等の登記又は事業を廃止していない旨の届出をしていない法人

 

 

上記の要件に該当する株式会社、一般社団法人又は一般財団法人に通知が発送され、

その通知を放置している会社には登記官の職権によりみなし解散の登記がされてしまいます。

通知とは対象の法人に対して事業の継続を確認する法務局からの警告文みたいなものです。

例年10月頃に発送されるようですね。

 

 

その結果、実に毎年数万社の法人がみなし解散の登記がされています。

令和元年は株式会社32,711社、一般社団法人又は一般財団法人1,366法人に対して登記されました。

役員に変更がないなどの理由で、役員重任の登記を忘れている会社は意外と多くあります。

そもそも役員に任期がある事すらご存知でない社長様もいらっしゃいます。

 

 

では実際、みなし解散の登記が入った後はどうすればよいのかというと、

解散登記後3年以内ならもう一度復活することが可能です。

流れとしては以下のような手続きを踏むことになります。

①清算人の就任の登記

②継続の登記

 

 

しかし、復活できるとはいえ上記のように余計な手続きが必要となり費用も多く掛かってしまいます。

また、何より「みなし解散の登記がされた」という履歴が残ってしまうので会社の信用としては下落することは否めません。

 

 

そして法人の決算も、

①年初から解散登記まで ②解散登記から継続の登記まで ③継続の登記から年度末まで

の3度の申告が必要となり税理士費用もかなりの負担となります。

 

 

当事務所では、法人登記システムにより役員の任期管理は万全です。

任期が切れそうな法人様には「役員変更の時期が来ましたよ」といった通知を随時送付させて頂いております。

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.03.12

 

「相続放棄の取り消しの依頼はできますか?」とのご相談を頂きました。

 

 

その経緯を伺うと、父親が亡くなり、

すべての財産を母親に譲りたいとの親思いの気持ちから、

子供達はとある事務所に相続放棄を依頼したようです。

そして家裁での相続放棄が完了し、いざ、名義変更をしようとしたところ、

法務局に書類の不備を指摘され登記申請を取り下げることとなりました。

 

 

どこが問題なのでしょうか。

一見よくある事例かと思います。

しかし、これは法律に携わる者であればとんでもない間違いだとすぐに気づかなくてはいけません。

 

 

何が問題なのかというと、

相続放棄とは当初より相続人でなかった状態となるという事です。

つまり、このケースでは夫婦には子供がいない状態と同様になり、

次順位の相続人にその相続権が移行することになります。

 

 

父親の両親は既に他界していたため、

父親の兄弟姉妹へその相続権が移行することとなってしまいました。

そして、悪いことは重なるもので、

父親の兄弟姉妹は8人もいて、

その末っ子であった父親より先に全員が既に他界していた事により、

その兄弟姉妹の子供達がそれぞれ代襲相続人となるという、

相続で最もネックとなる多数相続となってしまいました。

 

 

そこで、そもそもの相続放棄を取り消したいとの相談でした。

ですが、裁判所に相続放棄の申立てをしてそれが受理された場合は、

たとえ熟慮期間内であっても、原則的に撤回、取消しはできません。

 

 

これは当然です。

相続放棄申述の撤回が許されるとすれば、

他の相続人や利害関係のある第三者の地位が不安定なものとなるからです。

しかし、あくまで原則なので、

詐欺または強迫による場合や成年被後見人や未成年者自身による申請など取り消すことは可能です。

また、別途訴訟により相続放棄そのものが錯誤による無効だと主張することも出来ますが、

その可能性は低く、時間と費用がかかる事になるでしょう。

 

 

相続放棄後の単純承認も方法としてはあるかもしれませんが、

このご相談者様へも今後どういった対応をすべきか説明させて頂き、

結局20人近くの相続人となりましたが、

無事に不動産の名義変更までたどり着くことが出来ました。

 

 

相続放棄の申請は一度きりで失敗が許されません。

信頼できる事務所にご相談の上慎重に行うことをお勧めします。

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

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