2025.08.28
こんにちは、司法書士の福嶋です。
非常に珍しいですが、合資会社から株式会社への組織変更や有限責任社員の持分譲渡のご依頼を立て続けに頂戴しました。
株式会社や合同会社と比べると、合資会社は数こそ少ないものの、今もなお存在する会社形態のひとつです。
司法書士として日々登記の相談を受ける中でも、「合資会社ってどういうもの?」「まだ設立できるの?」といった質問をいただくことがあります。
今回は、合資会社の基本的な仕組みや、現状について整理してみます。
合資会社の基本的な仕組み
合資会社は、無限責任社員と有限責任社員が組み合わさった会社形態です。
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無限責任社員 … 会社の債務について、無制限に責任を負う
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有限責任社員 … 出資額を限度として責任を負う
この2つの社員が必ず存在することが、合資会社の大きな特徴です。
他の会社形態との違い
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株式会社:株主は有限責任、取締役が経営
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合同会社:出資者=経営者で、全員有限責任
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合名会社:社員はすべて無限責任
これらと比べると、合資会社は「リスクを負う社員」と「リスクを限定する社員」が混在している点で独特です。
合資会社の現状
実際には、合資会社の新設件数は非常に少なくなっています。理由としては、
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無限責任社員を置くリスクが大きい
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合同会社の登場により、使い勝手が良い会社形態が選ばれるようになった
といった点が挙げられます。
ただし、明治期から昭和初期にかけて設立された合資会社が、現在も商売を続けているケースもあります。地域の老舗企業や同族経営の事業に多く見られるのも特徴です。
司法書士が関わる場面
合資会社について司法書士が関わるのは、主に次のような場面です。
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合資会社の設立登記
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役員変更や社員の加入・退社の登記
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持分譲渡に伴う手続き
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休眠状態から清算・解散手続きへの移行
「合資会社だから特殊な登記が必要」というわけではありませんが、株式会社や合同会社に比べて馴染みが薄いため、制度理解を踏まえた対応が求められます。
まとめ
合資会社は、歴史のある会社形態であり、今もなお地域経済の中で生き続けています。新規に選ばれるケースは少ないものの、既存の合資会社に関する登記や承継、解散といった場面では司法書士の関与が欠かせません。
合資会社に関して「社員の変更」「持分の譲渡」「清算」など具体的な疑問がありましたら、専門家に早めにご相談いただくと安心です。














