ブログ

「初めての相続手続、何から手をつければいいのか…」

「家族の為、遺言書を残したいけど、どうすれば…」
そんなあなたの悩みを解決!!
当事務所が丁寧に分かりやすくサポートします。

「相談したいんだけど、どんな人が対応するんだろう」

こんな考えをお持ちではないでしょうか?
現在応援させて頂いている約半数の方は、
以前応援させて頂いた方々からのご紹介です。
みなさんも安心してご相談下さい。

「初めての会社設立、何をどうすればいいのか」

「企業法務についてもっと気軽に相談したい」
当事務所は自分スタイルの起業を応援します。
資本金1円から、取締役1人から従業員30人未満など
小さな会社専門です。

「成年後見制度とはどのような制度だろう」

「一人暮らしで身寄りがいない、頼れる人がいない…」
一人で悩まないで下さい!!
あなたに合った最適なプランを一緒に探しましょう。
相続放棄

2021.06.10

 

事務所にご連絡頂いたAさんから「父の相続時に家族と関わりたくない。何年も会っていないので現在の生死は分からないが、仮に父が生存していたとして今の内に相続放棄をしたいのです。」と相談を頂きました。

 

 

 

 

何とも言えない事情ですが、残念ながら被相続人の生前に、相続放棄をすることは出来ませんし、仮に「私は要らないから」と相続人間で遺産分割協議したとしても法律上は無効となります。

 

 

 

 

相続放棄は、相続財産をいらないと考える人が自ら家庭裁判所へ申述をすることによって行うものである以上、生前に相続放棄を認めてもいいように思えます。

さらに、Aさんのように相続争いに巻き込まれたくないと考える人が事前に相続放棄をしておく実益もあります。

 

 

 

 

しかし、法律は生前の相続放棄を認めていません。それはなぜでしょうか。

 

 

 

 

理由の一つとして挙げられるのが、生前に相続放棄することを認めてしまうと相続財産を他の推定相続人へ渡したくないと考える人が、強迫や詐欺により相続放棄をさせてしまうことが考えられるからです。

また、借金まみれの状態だったが故相続放棄したが、その後資産の増加などで相続放棄を取りやめたいと考える人が出てきてしまうことも考えられます。

 

 

 

 

何より相続放棄はその字のごとく「相続が開始しないとできないもの」だからです。

では、生前の相続放棄に代わる手段はあるでしょうか?

 

 

 

 

①相続人の廃除

これは、一定の推定相続人(相続人になる予定の人)を相続人から廃除する、つまり、相続人ではないことにする手続きです。

被相続人の存命中にこの手続きを取ることができますが、その当該相続人による被相続人に対する虐待や重大な侮辱、著しい非行があったときに限られますので、実際には認められることは少ないようです。

 

 

 

 

②遺言+遺留分の放棄

遺留分については、家庭裁判所への申述の基生前の放棄が認められています。

遺留分とは、一定の推定相続人に保障されている最低限の相続分です。これは遺言でも排除する事は出来ません。

遺留分を生前に放棄し、また、遺言や遺贈、生前贈与を活用することで、被相続人の生前でも、遺留分を有している推定相続人に遺産を相続させないようにすることができるのです。

 

 

 

 

ただ、遺留分の放棄は相続放棄と違って本人の申述により取り消す事が可能ですので対策としては充分ではありません。

 

 

 

 

となると、生前に完全に相続権を放棄あるいは排除させる手続きはありません。

Aさんにもご説明の上、相続発生後に相続放棄をご依頼頂く約束をしてご了承頂きました。

 

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.05.26

 

『相続放棄は3ヶ月以内にしなければ相続放棄することが出来なくなる!!』
ちょっと調べればこのような文言がよく出てきます。

 

 

 

確かに『3ヶ月以内』なのですが、その起点は一体いつなのでしょうか。

悩まれるのは下記の3点かと思います。
①被相続人の死亡の時
②被相続人の死亡を知った時
③被相続人が死亡し、自分が相続することを知った時

 

 

 

答えは③となります。
非常に重要なことなので注意する必要があります。

 

 

 

民法第915条第1項には以下のように記されております。
「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。」

 

 

 

多くの場合、被相続人の死亡を知り、自分が相続人になったと分かるのは被相続人の死亡と同時でしょう。
ですが、被相続人と絶縁状態であったり、海外へ行っていた場合などで被相続人の死亡の時と死亡を知った時に相違が生じることもよくあります。

 

 

 

また、被相続人の死亡を知っても、自分が相続することを知らないケースもあります。
例えば、被相続人に遺産がまったくないと信じて疑わなかったケースや、第1順位の相続人の放棄により相続権が回ってきたケースなどです。

 

 

 

死亡の時から3ヶ月経っていても、上記③の時から3ヶ月以内であれば、裁判所へきちんと説明する事で相続放棄をすることは可能です。

当事務所でも過去に相続放棄が認められなかった事例はございません。

 

 

 

法律の条文には、『~の時から○○以内』、『~を知った時から○○以内』という定めが多く出てきます。
これらの『起点』は非常に重要なので、我々専門家は特に気にかけております。

 

 

 

相続放棄の申述期限は、『自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内』です。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.05.03

 

前回の続きです。

 

 

 

相続と自己破産についてですが、これはタイミングがとても重要です。
「いつ相続が発生したのか?」

「破産の手続きは開始しているのか?」

この2点が非常に重要なポイントとなります。

 

 

 

まず、相続が破産手続開始決定前に発生している場合は、たとえ自己破産の申し立ては済んでいる状態であっても自己破産を取り下げることで相続放棄は可能です。

もちろん破産の申し立てすら行っていない状態なら、はじめに相続放棄を完了させることで、一切の遺産を相続しないで済みます。

 

 

 

相続放棄した人は始めから相続人ではなかったことになります。
ですので、そのあとに自己破産をした場合も、遺産を取り上げられて債権者への弁済に回されるということはありません。相続放棄は身分行為なので、自由に行うことができるからです。

 

 

 

つまり、相続財産を受け取ることは出来ませんが、他の相続人には一切迷惑をかけないことになります。

 

 

 

これに対して残念な結果になってしまうのは、財産をとられてしまうと慌てて遺産分割協議を行い、自己破産予定者以外の他の相続人名義に相続登記や預貯金の変更等の相続手続きを行ってしまう事です。

 

 

 

これをやってしまうと、後で破産の手続きに入ったときに、破産管財人が「否認権」を行使することになります。否認権を行使されると、遺産分割協議が無効になって、破産者の共有持分が破産の手続きに組み込まれます。

つまり、財産隠匿により遺産が取り上げられることになってしまいます。

 

 

 

相続放棄の申述期間が経過している状態で自己破産の申し立てをするなら、下手に相続手続きなどせずに、ありのままの状態で申し立てをしましょう。破産を検討している相続人以外の方が実質的な所有者であれば、その不動産が破産の手続きに巻き込まれることはないかもしれません。

 

 

 

これに対し、破産手続開始決定後に相続が発生した場合、これが一番救われるパターンです。
破産手続開始決定後に破産申立人が得た財産は「新得財産」と呼ばれ、完全にその人が自由に処分できる財産となります。

 

 

ですので、破産手続開始決定後に相続が発生した場合は、相続人である破産申立人は、自由に遺産分割協議できますし、取得した遺産を自由に処分することもできます。もちろん破産の免責が決定すれば、自分の負っていた借金は帳消しになるので、支払う必要もありません。

 

 

 

そして、最も良くないケースは、自己破産申し立て後、開始決定を待っている状態で相続が発生しそのまま開始決定が出てしまう事です。

 

 

 

これはもう、ぐうの音も出ない状況で、破産管財人によって遺産の持分は相続財産に組み込まれ、各債権者へ按分弁済となります。

 

 

 

Aさんの場合も自己破産の申立までを行い、開始決定を待っている状態でしたので、非常に似た状況でしたが、相続が発生したとの連絡を受けて即、裁判所へ開始決定の有無を確認しました。

すると、まさにその当日の17時に破産開始決定予定でしたので、即日自己破産を取り下げる事が間に合いました。

 

 

 

その後は、相続放棄の申述を行い、兄弟名義に不動産の名義変更を行った上で改めて自己破産の申し立てを行い無事に免責決定がおりる運びとなりました。

 

 

 

これらの事象はその事務所の経験や知識に大きく左右されます。

自己破産、相続放棄でお悩みの方がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡下さいませ。

 

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.04.26

 

住宅ローンの支払いが苦しくなり、約10年前に任意売却により不動産を売却したAさんが事務所に来所されたのは昨年末の事でした。

 

 

 

任意売却とは、住宅ローンを6か月以上滞納し、債権回収会社や保証会社に移ったあとにローンオーバーの状態で売却する方法です。

こうした状況を、法律用語では「期限の利益の喪失」とも言われます。

 

 

 

任意売却後に残った残金は約1000万円。

債権回収会社との交渉で毎月1万円ずつの返済をする事で合意し、以降毎月欠かさず返済してきました。

 

 

 

しかし、同居の父親の体調が悪化した事により将来を危惧し、当事務所に相談にお見えになられました。

改めて債権調査したところ、損害金を含めた債務総額は約2500万円。

それもそのはず、毎月1万円を返済したところで、年間140万円に及ぶ損害金が加算されるため、日を重ねるごとに債務は雪だるまのように膨らんでいくのです。

 

 

 

驚いたAさんは自己破産を決断し、裁判所へ申立てを行いました。

自己破産の流れとしては簡単に説明すると下記の通りとなります。

 

 

 

①自己破産の申し立て
書類をそろえて裁判所に破産を申し立てる手続きです。

②破産手続開始決定
申し立てを受けた裁判所が「破産の手続きに入ります。」という決定を出します。
ここから正式に破産手続きがスタートとなります。

③免責許可決定
裁判所が「借金を帳消しにします」という許可を出します。

 

 

 

①の申立てを終えてから約10日後、

②の破産開始決定を待っていた状態のときにAさんから父親が亡くなったとの連絡を受けました。

 

 

 

この場合皆さんはどう考えるでしょうか。

「自分が自己破産する事により、相続財産を取り上げられ他の相続人に迷惑が掛かってしまうのでは?」と不安になるのではないでしょうか。

Aさんも同じでかなり動揺されておられました。

 

 

 

ですが、相続人が自己破産する場合でも、

「相続放棄」をうまく使うことによって、

他の相続人に遺産を残すことができる場合があります。

 

 

 

少し長くなりましたので、続きはまた次回で。

 

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.03.12

 

「相続放棄の取り消しの依頼はできますか?」とのご相談を頂きました。

 

 

その経緯を伺うと、父親が亡くなり、

すべての財産を母親に譲りたいとの親思いの気持ちから、

子供達はとある事務所に相続放棄を依頼したようです。

そして家裁での相続放棄が完了し、いざ、名義変更をしようとしたところ、

法務局に書類の不備を指摘され登記申請を取り下げることとなりました。

 

 

どこが問題なのでしょうか。

一見よくある事例かと思います。

しかし、これは法律に携わる者であればとんでもない間違いだとすぐに気づかなくてはいけません。

 

 

何が問題なのかというと、

相続放棄とは当初より相続人でなかった状態となるという事です。

つまり、このケースでは夫婦には子供がいない状態と同様になり、

次順位の相続人にその相続権が移行することになります。

 

 

父親の両親は既に他界していたため、

父親の兄弟姉妹へその相続権が移行することとなってしまいました。

そして、悪いことは重なるもので、

父親の兄弟姉妹は8人もいて、

その末っ子であった父親より先に全員が既に他界していた事により、

その兄弟姉妹の子供達がそれぞれ代襲相続人となるという、

相続で最もネックとなる多数相続となってしまいました。

 

 

そこで、そもそもの相続放棄を取り消したいとの相談でした。

ですが、裁判所に相続放棄の申立てをしてそれが受理された場合は、

たとえ熟慮期間内であっても、原則的に撤回、取消しはできません。

 

 

これは当然です。

相続放棄申述の撤回が許されるとすれば、

他の相続人や利害関係のある第三者の地位が不安定なものとなるからです。

しかし、あくまで原則なので、

詐欺または強迫による場合や成年被後見人や未成年者自身による申請など取り消すことは可能です。

また、別途訴訟により相続放棄そのものが錯誤による無効だと主張することも出来ますが、

その可能性は低く、時間と費用がかかる事になるでしょう。

 

 

相続放棄後の単純承認も方法としてはあるかもしれませんが、

このご相談者様へも今後どういった対応をすべきか説明させて頂き、

結局20人近くの相続人となりましたが、

無事に不動産の名義変更までたどり着くことが出来ました。

 

 

相続放棄の申請は一度きりで失敗が許されません。

信頼できる事務所にご相談の上慎重に行うことをお勧めします。

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉

 

 

2021.03.01

 

当事務所は相続放棄のご相談をたくさん頂いております。

昨年は少し少なかったですが、それでも年間で約60名様の相続放棄申請に携わりました。

 

 

その中でよくご質問を頂くのが、

相続放棄後の保険や会社の死亡退職金、遺族年金、お墓などについてです。

不動産や預貯金、車などは手を付けてはいけないと分かりやすく、

これらについて悩むということは無いかと思いますが、

確かに年金などは判断に迷うと思います。

 

 

まず、被相続人が掛けていた生命保険で、受取人が指定されている場合の死亡保険金や、

会社の退職金支給規程で遺族への支払が定められている、

死亡退職金・弔慰金、遺族年金については、

相続放棄をした場合でも、受け取ることは可能です。

 

 

ただ、死亡退職金に関しては,

「本人が亡くなった場合は遺族が受け取る」旨の社内規程があることが前提です。

国家・地方公務員はまず問題ありませんが、

民間企業で規定が無い場合は注意が必要です。

しかし、この点も争いがありますので、

もし規定が無かったとしても諦めずご相談下さい。

 

 

一方、入院保険や傷害保険など保険金の受取人が被相続人その人のときには、

保険金は相続財産となりますので相続放棄をした相続人は受け取れません。

 

 

お墓や仏壇、位牌、家系図などは祭祀財産といって,

先祖を祀り供養するために使用されるものであり、

被相続人の指定や慣習に従い承継されますので,

相続には当たらず相続放棄には影響されません。

 

 

相続放棄は民法第915条第1項(自己のために相続があったことを知った時から3ヵ月以内)

の期間内でも基本的に撤回することはできない法律行為になりますので、

申し立てる際にはあらゆる可能性を十分踏まえた上で検討する必要がございます。

 

 

相続放棄をご検討の方は悩まず慌てず、

まずは一度お気軽にご相談下さいませ。

 

 

神戸・兵庫の「街」のホームロイヤー

司法書士 福嶋達哉